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2025.12.13

折箱に洋菓子を詰めてみたら、いつものお菓子が別物になった話

経営資源は乏しい小さな会社だけど、大きな夢があるんです。
「日野の折箱で良かった」「商品の付加価値があがった」
お客様からこんな嬉しい声を頂くたびに、私たちは大きな喜びを感じ熱い想いを抱きます。折箱の可能性をもっと広めたい。
小規模事業者だからこそ出来る独自性を持った取り組みを行い、折箱の販売を通して社会貢献を目指す。
私たちは、大手企業にはない、柔軟性とスピードを生かし、お客様に寄り添ったサービスを提供しお客様のビジネスを成功に導き、社会に貢献することを目指しています。
このブログでは、日々の活動やお客様との出会い、そして社会貢献への取り組みなど日野折箱店の奮闘記を綴っていきますのでぜひご覧ください!


洋菓子の箱といえば、紙箱かプラスチック。
正直、それ以外の選択肢を考えたことがない方も多いのではないでしょうか。

「折箱は和菓子用」
「洋菓子には合わない」

そんな声を、これまで何度も耳にしてきました。
実は私自身も、どこかでそう思い込んでいた一人です。

でも本当にそうなのか。
やったことがないだけで、可能性を閉じていないか。

そんな疑問から、今回あえて 折箱に洋菓子を詰めてみました。

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こちらの折箱に詰めてみました サイズ 本体内寸:158×158×70㎜


今回試したのは、ロールケーキとバウムクーヘン。
どちらもよく見かける、いわば「いつもの洋菓子」です。

それを、白木の折箱にそのまま収めてみる。
ただそれだけのことなのに、不思議と空気が変わりました。

お菓子そのものは同じなのに、

・きちんと「贈り物」に見える
・中身が主役として引き立つ
・箱が語りすぎない

折箱は、自己主張しません。
でも、静かに格を上げてくれる。

「高級に見せたい」ではなく、
「丁寧に扱っていることが伝わる」

この違いは、とても大きいと感じました。

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ロールケーキ

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バームクーヘン


容器は、単なる入れ物ではありません。
価値をどう伝えるかの最後の一手だと思っています。

洋菓子 × 折箱は、
和洋折衷というよりも、「引き算の美」。

素材感が誠実さを伝え、
ブランドの世界観を邪魔しない。

そんな可能性を、今回あらためて実感しました。


折箱は、和菓子だけのものではありません。
使い方次第で、洋菓子の世界にも自然に溶け込みます。

「少し違う見せ方をしたい」
「他と同じになりたくない」

そんな想いを持つ あなた にこそ、
一度試してほしい選択肢です。

今回使用した折箱は、こちらで購入できます。
▶ https://oribako1185.shop-pro.jp/?pid=163711303


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

2025.11.30

現場の小さな改善が、誰かの未来を動かした瞬間。

経営資源は乏しい小さな会社だけど、大きな夢があるんです。「日野の折箱で良かった」「商品の付加価値があがった」お客様からこんな嬉しい声を頂くたびに、私たちは大きな喜びを感じ熱い想いを抱きます、折箱の可能性をもっと広めたい。小規模事業者だからこそ出来る独自性を持った取り組みを行い、折箱の販売を通して社会貢献を目指す。私たちは、大手企業にはない、柔軟性とスピードを生かし、お客様に寄り添ったサービスを提供しお客様のビジネスを成功に導き、社会に貢献することを目指しています。このブログでは、日々の活動やお客様との出会い、そして社会貢献への取り組みなど日野折箱店の奮闘記を綴っていきますのでぜひご覧ください!

 

正直、昨日の講演会には大きな不安がありました。「自分なんかが話していいのか」「伝わるのか」「場違いじゃないか」。そんな気持ちがずっと頭の片隅にありました。実際、初回開催となった尾道会場へ見学に行ったとき、その雰囲気に圧倒されたのです。
会場には大きな企業の方々も多く、「やっぱりネームバリューは大事だよな…」「うちみたいな知られていない会社が出ても大丈夫なのか?」と胸がざわつきました。

でも、講演後の交流会で参加者の方と直接言葉を交わす中で、不安は少しずつ形を変え、最後には確信へと変わっていきました。
ああ、話してよかった──心からそう思えた一日でした。

 

■ なぜ今回、登壇を受けたのか

登壇依頼をいただいた時、正直に言えば迷いがありました。
華やかな経歴があるわけでもない。
ただ、現場で積み重ねてきた小さな会社なりの改善が、自分の唯一の武器でした。

それでも依頼を受けたのは、
「同じように悩んでいる人に、何かひとつでもヒントを届けられるかもしれない」
そう感じたからです。

 

■ 「場違いかもしれない」と感じた理由

このイベントは県内6カ所を巡回する形式で、その第1回となる尾道会場へ私は見学に行きました。
その場はどこか完成された空気があり、参加者も登壇者も洗練されていました。

その光景を目にして、
「あれ、本当に自分はこの場所に立てるのか?」
そんな思いが胸に広がりました。
この瞬間に、場違いかもしれないという感覚が生まれたのです。

 

 

■ 会場で話しながら思っていたこと

講演が始まると緊張はありましたが、伝えたいことはすべて話しました。
特に伝えたかったのは、
「DXは特別な技術ではなく、小規模事業者を守るための手段だ」ということ。

小規模事業者には余裕なんてない。
人手も、時間も、資金もギリギリで回している。
だからこそ、仕組みによって負担を減らすことが未来の選択肢を増やしてくれる。
その実感を、自分の言葉でまっすぐに伝えました。

 

 

■ 講演後の交流会で起きたこと

講演後の交流会で、思いがけない出来事がありました。

参加者の方から
「会社に伺わせてください。もっと詳しく話を聞きたいんです」
と、なんと2社の方から声をかけていただいたのです。

正直、とても嬉しかったです。
自分の話が誰かの現場の悩みに触れたのだと実感できた瞬間でした。

会場に立ったときの不安は、
この交流会での対話によって確信へと変わっていきました。
「ああ、話してよかった。今日の時間は確かに意味があった」と。

 

■ 弱さを晒したとき、人はつながる

今回の講演で意識したのは、かっこつけないことでした。
うまくいかなかった改善も、思い返せば笑ってしまうようなミスも、
胸を張って語れる成功ばかりではない日々も、
すべて飾らず、そのまま話しました。

すると交流会で声をかけてくださった方々は、
「その部分が一番刺さりました」と言ってくれました。

人は、完璧な話には共感しない。
弱さに触れたとき、初めて心が動く。
そしてその弱さは、誰かに「自分だけじゃないんだ」と思わせる力を持っている。

昨日の講演は、
弱さを隠さないことでこそ、人はつながれるのだと教えてくれた一日でした。

 

■ これから挑戦したいこと

今回の経験を通して、私はもっと外へ出たいと思いました。
学びたいし、見たいし、対話したい。
そして、困っている人の現場に寄り添える存在でいたい。

小さな会社だからこそできるサポートがある。
その可能性を、これからもっと広げていきたいと思っています。

 

■ あなたへ

もし今、不安や迷いを抱えている人がいたら伝えたい。
「あなたの経験は、必ず誰かの力になる。」
私がそうだったように。

 

 

■ 結び

講演会が終わったあと、今回の登壇をコーディネートしてくださった担当の方と会食をご一緒しました。
準備の裏側や参加者の反応、これからの展望まで、ざっくばらんにいろいろな話ができました。

その流れの中で、「日野さんに依頼してよかったです」
と、ふと相手が言ってくれた一言がありました。

その瞬間、胸の奥にじんわりとあたたかいものが広がりました。
緊張も、迷いも、全部その言葉で報われたような気持ちになったのです。

ああ、本当にやってよかった。
そう素直に思えた夜でした。

2025.10.31

完璧より改善。日野折箱店が見つけたDXのほんとうの意味。

経営資源は乏しい小さな会社だけど、大きな夢があるんです。
「日野の折箱で良かった」「商品の付加価値が上がった」
そんなお客様の声に支えられながら、私たちは折箱の可能性を広げたいと日々奮闘しています。
小規模事業者だからこそできる独自の取り組みを続け、折箱を通じて社会に貢献する。
このブログでは、私たちの挑戦と学びを綴っていきます。


「引き継ぐ」想いから始まったDX

「DXって、うちみたいな小さな会社には関係ないですよね?」
自分もそう思っていました。
ただ、自分以外の人に業務をスムーズに受け継ぎたい――それだけは、ずっと心の中にありました。

従業員10名以下、IT担当者ゼロ。
パソコンより、手作業と感覚の世界。
DXなんて遠い国の話にしか感じませんでした。

でも、現場の困りごとは待ってくれません。
注文書の誤記、在庫ズレ、情報の行き違い。
誰かが休めば仕事が止まる。
「このままでは未来がない」と感じたとき、
初めて仕組みでつなぐという考えが浮かびました。

DXの目的は人を減らすことではなく、時間と知恵を次に渡すこと。
それが、私たちのスタート地点でした。


「完璧じゃなくていい」から始めた最初の一歩

まずはアナログから始めよう。
市の産業支援コーディネーターさんの支援をいただき、伴走してもらいながら進めました。
最初に取り組んだのは、工程表と番号を使った管理体制の構築です。

もちろん、最初からうまくいくわけではありません。
現場に合わせてやり方を変えたり、
逆に現場が仕組みに合わせていったり──その繰り返しでした。

それでも、少しずつ成果が見え始めました。
「やってよかった」「現場の精神的な負担が減った」
そんな声が出てきたとき、ようやく“前に進んでいる”実感が生まれたのです。


3つの「目」で会社が変わった

数年経った今、振り返ると成功の鍵は3つの目にありました。

① 現場の目
自分たちの手で見て、動く。
問題は会議室ではなく、現場の中にある。
データを眺める前に、現場の声を聞くこと。
そこから、すべてが動き出しました。

② 他人の目
支援機関、IT専門家、他社の経営者。
外の世界に触れることで、「当たり前」が何度も壊されました。
「そんなやり方があるんですね」と驚くたびに、
自分たちの常識がやさしく書き換えられていきました。

③ 未来の目
数字で確かめ、次の手を考える。
感覚ではなく、データで語れるようになってから、
社員同士で成果を共有できるようになりました。
折箱部門の売上が7倍になったのは、現場と数字の両方を見たからだと思います。


失敗を恐れず、仕組みを育てる

導入したハンディ端末は、うまく機能せず失敗に終わりました。
「業務の流れとシステムの動きが合っていなかった」──今ならわかります。
けれど、その経験こそが次の改善の種になった。

アナログとデジタルを組み合わせ、
現場が使いたくなる仕組みに少しずつ作り直していった。
仕組みは人に合わせ、人が仕組みを育てていく。

DXは導入するものではなく、育てるもの。
この考えが、今の私たちを支えています。


引き継げる会社を目指して

デジタル化で最も変わったのは、実は人でした。
現場が自分で考え、提案し、改善を繰り返す。
繁忙期でも閑散期でも、いつものペースで落ち着いて動けるようになった。
その姿を見るたび、
「これなら次の世代にバトンを渡せる」と感じます。

DXは、結局人を活かす経営なんだと思います。
完璧を目指すより、改善を続ける会社が強くなる。
それが、私たちが見つけたDXのほんとうの意味です。


この数年の学びを、次は自分の言葉で伝えたい。
そんな想いから、11月28日(金)福山庁舎で開催される「DX×交流イベント(第3回)」に登壇します。

「何から始めたらいいか分からない」
「人も時間も足りないけれど、変わりたい」
そんな方にこそ聞いてほしい、等身大のDXの話です。


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